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めいぽ&詩ブログですヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノ 願わくば少しでも楽しき一時を。
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それは低級魔法で呼べるはずの無い「魔女」であった。
それは並の女性の比ではないほどの美しさをもつ魔女。
身長は軽く170センチを超え、引き締まった体。豊満な胸。すらりと長い脚。
モデルですらこれを見たら羨むだろう。
顔は人形のように整い目は切れ長で冷たい印象を受けるがそれでも尚魅力を損なわないほどであった。
肌は白く雪のような印象を受ける。
髪は肌の対になるようにどこまでも黒く暗く。まるで闇のようであり妖艶であった。
しかし、魔界の者たる特徴もしっかりと持ち合わせていた。
瞳が紅く。血走ったような赤ではない深紅の赤を。
そんな規格外な少女を前にただただ愕然とする俺にその少女は不敵にそれだけで見た男全てを虜にしそうな微笑を浮かべゆっくりと俺に近づきながら語る。
「まさかこの私を、こんな、こんな所に召喚するとはな。」
今にもくっつきそうなほどにまで近寄り俺は胸の高鳴りで死ねそうだった。
その少女よりも少しだけ高い俺を上目遣いに見て言う。
「こんな。楽しそうな所に召喚した礼だ。」
ぐっと顔が近づき。完全に唇が重なる。
その唇が離れ更に笑んでいる少女の顔を見つつ。今度こそ俺は本当に真っ暗になった。
俺。明日からどうしようかな。
なんて刹那、思いながら。

日常が少しだけ。遠ざかる。

第壱章「非日常の召還」

~終~

第弐章「非日常からの介入」へ続く。

 

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気を取り直して召喚術式開始。
陣の前に立ちテキストを読む。
「「遠き。遠き。死せる魔界の者よ。我はこの生ける世界の者なり。我にふさわしき魔界の者よ。
生ける者の呼び掛けに答えよ。我は汝の救いを求む。その門を今開こう。」」
テキストを読む作業を中断して後ろに予め用意しておいたナイフを取り出す。
正直、俺はビビっていた。だってナイフで自分を切るなんて!
手に掻いた汗は、流れそうなほどだった。というかナイフが手から滑った(!)
滑ったナイフは恐ろしい角度で手首に刺さった。
ざくっ。という音が聞こえてきそうなほど刺さりものすごい勢いで流れる血を見た俺はショックで倒れるかと思った。
そしてパニくる頭の中意識の片隅で恐ろしいほど冷静な頭で術式を完了させなければならないと告げる。
偉いぞ、俺。どうにか持ちこたえた。
しかし冷静になったことにより唐突に刺さった手首に激痛が起こる。手が燃えるように熱い。今度は意識が朦朧としてきた。
朦朧とした中、陣の空白に必要量を過度に越えた血を落としながら最後の言霊を唱える。
「「・・・さ、ぁ。・・・・我は、ただ・・・・なん。じを・・・・求め、る・・・」」
陣が紅く光り成功を告げる。
やった。俺やったぞ!
朦朧とした意識の中で成功の喜びを噛み締める。
何が出るかな?妖精か?まさかこんな苦労してスライムはないよな?
とわくわくしつつ光の先に目を逸らさない。
一際強い光を発し一瞬目を瞑る。
ゆっくりと目を開けた瞬間手首の痛みすら忘れて息を呑んだ。

③へ続く


真夜中の家。明かりは蝋燭が照らすのみ。周りに異臭を漂わせつつ、そこで蠢く人影。
そんな不審者。こと。俺、凪月 涼17歳。彼女募集中!
とか。誰にかけてるかも分からない言葉を発し始めてるあたり自分も来てるかもしれない。
いや。負けるな自分!負けないぞ俺は!
きっ!と過労によってできた血走る目を前の現状に向ける。
こぽこぽと紫の泡を立てる液体やら触れることすら出来なさそうな煙を巻き上げる真っ赤な石。
その他諸々。そしてそれらは一つの紙に書かれた赤い円形の陣によって規則的に並べられていた。
しかし事細かに描かれ規則的に配置された魔具は陣の中央だけはぽっかりと空白になっていた。
ここの空白に術者の血を垂らせば完成だ。
思えば長かった。
金曜日の放課後、担任が用意してくれちゃった宿題。
「低級精霊の召喚」
こいつのおかげで俺は朝早くおきて魔具専門店から買い漁り買い漁り。
昼からこつこつとドミノ倒しのように準備して。一度魔具が爆発したときはもう駄目かとも思った。
だが!この戦争も終わる。
後は少し痛いのを我慢して俺の栄養満点な血をこいつに注いでテキスト通りに言えばおっけー!
楽しい惰眠を貪る日曜日が俺を待ってるぜ!
と。明日のことを考える前にさっさと終わらせるか。

②へ続く。


それはとても昔のこと。
人と魔界の者達は永い事争いあった。
争いは終わり、多くの魔界の者達はあるべきところへと帰った。
ほんのわずか一握りの者はこの世界に残った。
それは気紛れか。ほんの戯れか。
彼らは帰ることなく『人々』と『時代』という蓑に隠れた。
ひっそりと。今尚、誰にも気付かれずに生き続けていた。
自分がそうであることすら分からなくなるほどに。

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